令和6年度秋季シンポジウムのご報告

令和6年度 兵庫体育・スポーツ科学学会秋季シンポジウム/甲南大学スポーツ・健康科学教育研究センター20周年シンポジウム

テーマ:
未来にむけて社会を活性化するスポーツの在り方について語り合う~これまでの20年、これからの20年~

 令和6年12月7日(土)、兵庫体育・スポーツ科学学会秋季シンポジウムが甲南大学にて開催されました。今回は、甲南大学スポーツ・健康科学教育研究センター20周年シンポジウムとの共催だったこともあり、甲南大学の学生や卒業生の参加も多く、100名を超える参加を得た会となりました。
 第Ⅰ部のシンポジウムでは、甲南大学全学共通教育センター教授でスポーツ・健康科学教育研究センター兼任研究員の吉本忠弘氏と伊東浩司氏にご登壇いたただきました。はじめに吉本氏からは、ドイツの体操競技にみる生涯スポーツの在り方から日本のスポーツの展望についてお話いただき、伊東氏からは大学スポーツとマスメディアの活用について甲南大学女子陸上競技部の広報戦略の観点からお話いただきました。続く基調講演には、株式会社姫路ヴィクトリーナ代表取締役社長の上原光徳氏をお迎えし、プロスポーツの立場から地域貢献や社会貢献について、今年度から始まったSVリーグでの活躍が目覚ましいヴィクトリーナ姫路のこれまでの取り組みと今後の展望をご講演いただきました。パネルディスカッションでは、ファシリテーターに甲南大学全学共通教育センター教授でスポーツ・健康科学教育研究センター所長の曽我部晋哉氏を交え、3名のパネリストの先生方への質問を中心に、ご参加いただいた皆様とともにスポーツのこれからについて議論を深めました。
 第Ⅱ部のワークショップでは、関西国際大学経営学部の高見彰教授より、スポーツの指導や教育現場において初対面でも互いにコミュニケーションを図り、楽しく運動参加するためのアイスブレイク技法についてご指導いただきました。大学生から一般参加の方まで一緒に体を動かしながら、終始笑いの絶えない大盛り上がりの会となりました。
 この20年間で「する」や「みる」に留まらないスポーツの価値意識が大きく変わり、地域や社会からスポーツに求められることも幅広く捉える必要が出てきています。不明瞭な未来に対して地域や人々が孤立しないよう、人と人を繋ぐ文化としてのスポーツが社会に根付くために、学会として何ができるのか。そして、どのような力量と熱量でもってスポーツの有用性を最大化し寄与することができるのかを、生涯スポーツの観点から再確認するシンポジウムとなりました。

(摂南大学 谷めぐみ)
 

IMG_3871.JPG

IMG_3878.JPG

IMG_3881.JPG